クラウド管理型ITソリューションのリーダーであるCisco Merakiは、ネットワーク、デバイス管理、セキュリティを包括的に提供し、世界中の顧客に価値を届けています。
Cisco Merakiは、グローバルチーム全体で顧客データの管理、営業自動化、マーケティングキャンペーン、レポート作成、カスタマーサポートを実現するためにSalesforceプラットフォームを導入しました。
Copadoの導入により、Cisco Merakiはグローバル規模でのDevOpsプロセスを抜本的に改革。デプロイ時間の短縮、成功率の向上、継続的インテグレーションおよびデリバリープロセスの構築を通じて、全体の85%に及ぶ自動化を達成しました。これにより開発者の生産性が向上し、リリースプロセス全体がより効率的かつ安定したものとなりました。
デプロイメント時間
デプロイメントされた変更
デプロイメント失敗率
コード品質の向上
Salesforceを中核に顧客管理・営業自動化・マーケティング業務を展開するCisco Merakiにとって、グローバルビジネスを支えるためのスムーズで効率的なデプロイは不可欠でした。しかし、50名を超える開発者・管理者からなるSalesforceチームは、煩雑で時間のかかる手動デプロイに苦しんでおり、生産性の低下とステークホルダーの満足度低下という課題に直面していました。
Salesforceのデプロイには14〜16時間の検証時間を要し、実際のリリースまで2日以上かかることも。「Salesforce上で、デプロイパイプラインの進捗が可視化されるUIなんてありませんでした」と、Cisco MerakiのテクニカルシステムアーキテクトであるAbhinav Agwan氏は語ります。
この課題は、英国・インド・米国のタイムゾーンにまたがるグローバルチームにとって特に深刻でした。変更管理を一元化できていないことにより、複数のメンバーが同一コンポーネントを編集した際に衝突が頻発。可視性とコミュニケーションが欠如した環境では、変更が上書きされることも多く、数日に及ぶ開発作業が無駄になるケースもありました。
影響は開発チームだけにとどまりません。Abhinav氏は「たった1つのエラーが出ただけで、全体のバリデーションを再実行しなければならず、その間にも他の人たちは自分の変更が本番環境に反映されるのを待っている」と述べ、こうした“ドミノ効果”がビジネス部門にも波及していたと強調します。
3週間スプリントで進行する中、デプロイの不確実性はマーケティングや営業部門(それぞれ500名超)にも影響を及ぼし、必要な機能やアップデートの反映が大幅に遅延。開発者や管理者も、自身の変更が本番に反映されるかどうか常に不安を抱え、チーム全体の士気にも悪影響を与えていました。
転機が訪れたのは、Cisco MerakiのチームがDreamforceでCopadoと出会ったときでした。
「Copadoに出会うまでは、DevOpsという考え方もプロセスも、社内には存在していませんでした。DevOpsという言葉自体、私を含め全員にとって新しいものでした」と、Abhinav Agwan氏(テクニカルシステムアーキテクト)は振り返ります。
CopadoとのPoC(概念実証)を実施した結果、チームはすぐに大きな可能性を感じました。
「3週間ごとにデプロイしていた変更を対象にドライランを行ったところ、これまで16時間、2日かかっていた作業が、わずか4時間で完了しました。誰もそんな変化は想像していませんでした。組織にとって、まさにゲームチェンジャーでした」とAbhinav氏。
Copadoは、Cisco Merakiが直面していた主要課題を解決するための包括的なDevOpsソリューションを提供。自動化されたデプロイパイプライン、高度なコンフリクト管理、強力な品質保証機能により、プロセス全体が劇的に改善されました。
特に効果を発揮したのが、マージコンフリクトの検知と解決機能。これにより変更が上書きされることがなくなり、また「バックプロモーション」機能により、グローバル開発チーム間でのサンドボックスの整合性も保たれるようになりました。
さらに、パイプライン全体にわたって品質ゲートが導入され、コード品質チェック、プルリクエストレビュー、PMDコードスキャンなどが自動化されました。こうした総合的なQAアプローチによって、本番環境での不具合を未然に防ぎ、リリースの信頼性が大きく向上しています。
Copadoの導入以降、Cisco Merakiは開発およびリリースプロセスにおいて目覚ましい改善を実現しました。
デプロイ時間は16時間から4時間へと75%短縮され、チームの業務スタイルが根本から変革。リリースサイクルも3週間ごとから週次リリースへと加速し、ステークホルダーへの価値提供スピードが格段に向上しました。
成果物の品質も大幅に改善されており、コード品質スコアは72%から85%に上昇。リリース成功率も85〜90%へと向上し、従来の頻繁な失敗やトラブルが大きく減少しています。
「毎回、リクエストされたら確実に、何のトラブルもなくデプロイできるという事実自体がすごいことです」と、Abhinav Agwan氏は語ります。
この変化は単なる数値的な成果にとどまらず、チームの働き方そのものを変えるものとなりました。以前は1人のリリースエンジニアで対応していた体制が、現在では4人体制に拡張され、50名以上の開発者を安定的に支援。さらに大きな効果として、チームの士気と生産性が大きく改善されました。
「今ではチーム全体がとても満足していて、ストレスもない状態です」とAbhinav氏。「オフィスに来ると、前向きな気持ちになります。以前は、自分の作業が本番に反映されるかどうかすら分かりませんでした。でも今は、私たちが本来やるべき仕事に集中できて、Copadoがリリースを支えてくれるんです。」
強固なDevOps基盤を確立したCisco Merakiは、現在Copadoの活用範囲をさらに拡大しつつあります。特に注力しているのがMuleSoftをはじめとする他プラットフォームへの展開です。
「今後の目標は、さらに多くのシステムをCopadoに統合し、現在社内で利用しているツールや連携機能すべてに対応した中央集約型のDevOpsソリューションにすることです」と、Abhinav Agwan氏は語ります。
また、チームはCopadoのAI機能、とりわけデプロイとコード品質向上を支援する「Build Agent」にも大きな期待を寄せています。
「CopadoのAI Build Agentのような支援機能があれば、新メンバーの立ち上がりもスムーズになり、デプロイやコードの品質向上にもつながります」とAgwan氏。
Copadoとのパートナーシップを通じて、Cisco Merakiは単にリリース管理を変革しただけでなく、今後の継続的なイノベーションとDevOpsの成長を支える強固な土台を築き上げました。
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