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1986年に設立された、東レグループの商事活動を担う商社。グローバルな取引を通じて蓄積された経験とノウハウ、世界41事務所・地域の販売拠点を活かし、顧客にとって価値あるソリューションを提供する。繊維、化成品、複合材料、水処理・環境などの分野において、原料から最終消費財まで幅広い製品を取り扱う。

完了したユーザーストーリー

生産性向上

変更管理

スピードと品質
東レインターナショナルは、東レグループの商事活動を担うかたわら、近年は貿易物流業務と安全保障貿易管理(STC)業務の効率化・標準化を主目的とするDX活動に力を入れています。
その取り組みの最初の一歩となったのが、2023年のSalesforceの導入です。同社はSalesforceをCRMとして活用し、顧客情報管理の一元化など、営業活動上の長年の懸案を解決していきました。その上で次のステップとして、複数のプロジェクトの推進・内製化を支え、Salesforceの運用コストを抑える仕組みの導入を目指した、と基幹システム刷新プロジェクト推進室の新井田学氏は話します。
同社が理想としたのは、DevOpsの考え方にもとづく体制です。開発・運用両チームの緊密な連携のもと、計画から開発、テスト、リリースまでの工程を一元管理することで、プロジェクト間での競合やチーム内でのコミュニケーションミスを防ぎ、効率的に開発を進めたい、と同社は考えました。そして、実現するためのDevOpsの仕組みとして、2024年にCopadoを導入したのです。


日本企業にはまだ浸透していないDevOpsの先進的な手法を同社が採り入れたのは、セールスフォース・ジャパンのコンサルタントから「内製化を目指すならDevOpsのツールを使って開発の手順を標準化し、進捗を可視化すべき」とアドバイスされたことがきっかけでした。当初、Salesforce標準のDevOps Centerを利用していたものの、複数プロジェクトでの開発やテストにおいては、機能面や運用効率に課題があり、より柔軟かつ効率的なツール選定が求められるようになった、と基幹システム刷新プロジェクト推進室の生井澤果穂氏は振り返ります。

Copadoを導入した同社は、Salesforceの開発からリリースまでの一連の工程で利用を開始。使い方でつまずくことがあっても、Copado AIによる操作手順などの的確なサポートで、問題をすばやく解決できました。
Copadoによるユーザーストーリー管理やリリースパイプラインを通じ、開発の進捗や成果物が可視化されました。その結果、複数のプロジェクトが進行する中でも、誰がなにをどこにデプロイしているかが明確になり、迅速かつ効率的に開発を進められるようになりました。また、昇格エラーの件数が減少し、開発品質の向上を実現。昇格エラーが発生した場合でも、バックプロモーション機能によって、以前よりエラーの解決が容易になりました。
Copadoによって、CRM・物流DX・STC DXという3プロジェクトにおける並行開発が可能となりました。導入から1年余りで、ユーザーストーリーの実績件数が全プロジェクト合計で804件に達するなど、Copadoは社内でフル活用され、定量的に大きな効果を生み出しています。Salesforce標準のDevOps Centerの利用時と比較して、開発の実稼働メンバー1人当たりのリリース数は増加し、生産性が約30%向上しました。新井田氏は言います。
「Salesforce導入当初に開発を主導してくれたセールスフォース・ジャパンのコンサルタントが1人離任し、経験の浅いメンバーが主体となっても、従来以上の開発スピードと品質を維持しながらスプリントを回せる社内体制を構築できています。このようにCopadoは、外部委託費用の削減にも大きく寄与しています」(新井田氏)
生井澤氏は、Copadoの導入効果は大別して2つある、と話します。
「1つは、ユーザーストーリーを中心とした透明性の高いコミュニケーションを実現できたこと。ユーザーストーリーはタスク管理ツールであるJiraと連携されているので、開発の目的や進捗をひと目で把握できます。もう1つの効果は、バックプロモーションによって環境同期を自動化できたこと。それらの結果、プロジェクトをスケジュール通りに進められるようになりました」(生井澤氏)

「Copadoのユーザーストーリーベースでの変更管理、開発環境から本番環境までのシームレスなデプロイにより、Salesforceの開発・運用の一貫性を確保できました。また、状況をリアルタイムに共有できるのも大きな価値で、結果として開発スピードとガバナンスの両立を実現できています」(奥村氏)
Salesforceとの連携価値をそう語る奥村氏。一方、生井澤氏は、AppExchangeソリューションならではのメリットについてこう話します。
「CopadoはSalesforceと画面やUIが同じなので、開発経験の有無にかかわらず、Salesforceの利用経験のある人なら直感的にどこに何があるかがわかります。重複する資材をリリースする際のメンバー・チーム間の調整など、非効率な確認作業が減りました」(生井澤氏)
DX活動の一環として同社では2025年から、3年後の完了を目指して基幹システムを刷新する全社的なプロジェクトを開始。その中でSalesforceを活用した大規模なシステムの構築を予定しており、特にデータのリアルタイム連携を実現するMuleSoftの開発を重要なものと位置づけています。もちろん同時に、既存のプロジェクトを安定的に維持する必要もあります。それらの両立という大きな課題に対し、Copadoの活用は必須になる、と新井田氏は指摘します。
「複数の巨大プロジェクトが並行して走り、さまざまなメンバーや複数ベンダーが関わる中で、計画通りにプロジェクトを遂行して品質を担保するという難問は、Copadoなしには解決できないでしょう。そのようにCopadoは、将来的なスケールに対応できるプラットフォームです。DevOpsやAIのような仕組みは、最新のものを先行して使ってこそ価値のあるもの。ROIにとらわれすぎずに挑戦することの大切さを改めて実感しています」(新井田氏)
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