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コパードは2026年10月22日、「Dreamforce 2026 現地報告 × 実践者パネル『AIを成果に変える組織の条件』」を開催しました。
株式会社セールスフォース・ジャパンの横井 羽衣子氏による現地報告に続き、コパード株式会社の大川がAI時代の開発・運用の要諦を解説しました。
後半のパネルディスカッションには、合同会社デロイト トーマツの上野 聖氏、NTTテクノクロス株式会社の高梨 聡太氏、株式会社アグレックスの福永 周一氏をお迎えしました。
AIエージェントを「使うかどうか」を議論する段階から、いかに安全に、成果につなげて使い続けるかへ。当日のセッションの内容をお届けします。
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最初に登壇した横井氏は、企業のAIへの関心が「導入」から「成果と品質を担保した業務の拡大」に移っていると語りました。
生成AIが主に回答を返すのに対し、AIエージェントは業務を実行します。注文情報や返品状況、承認者を確認し、複数のタスクを連携させ、必要なら人にエスカレーションして完了させます。
そのためには、コンテキストの取得、権限の確認、再試行、完了確認までを支える実行・制御の基盤が欠かせません。
Salesforceではこの基盤を「Enterprise AI Harness」と位置付けていると横井氏は紹介しました。AIという大きな力を、企業が意図した範囲で動かすための仕組みです。企業ルールへの準拠、証跡、データの信頼性、権限統制が前提になります。
Salesforceの利用者は、Lightning画面を見る人だけではなくなっていきます。外部のAIクライアントがMCPを通じてサービスを探し、Salesforceの機能を使う時代です。紹介された「Claude for Salesforce」がAnthropicとのパートナーシップで出てきていますが、これもその一例です。
ここで課題になるのが、統制の抜け道です。AIクライアント経由のAPI処理には、人向けの画面に設定した入力規則や表示規則がそのまま適用されません。不適切な値が登録されたり、見せる必要のない情報が開示されたりする恐れがあります。
具体的な対策として以下が示されました。
AIが自律性を高めるほど、統制と運用の仕組みが重要になる。このメッセージが、会場全体に通じるテーマとなりました。

続いて、コパードの大川が登壇しました。
AIにより、自然言語での開発や設定が可能になり、コーディングのスピードは増しました。
その一方で、アウトプットが増えるほど、人が確認できる量の上限が壁になります。
Salesforceがメタデータプラットフォームであること、管理者・開発者・アーキテクトが同じチームで役割を担うことは、AI時代も変わりません。そして、正しさの検証、変更履歴の追跡、優先順位付け、ガバナンスを設計することは、これまで通り求められます。
AIエージェントの参画を踏まえたスピードに追随するために、Copadoは3つのアプローチを提案しています。
デモを通じて、ClaudeをMCPでCopadoに接続した場合に、いかにそのアプローチを実現するかが紹介されました。(デモ動画はこちら)
実行履歴や品質チェック、AIへの指示の履歴はCopadoのCI/CD環境に残ります。AIが動いても、人の承認と記録が途切れないことがポイントです。

続くデロイト トーマツの上野氏のセッションでは、「Trusted AI Development」という考え方が紹介されました。
AIを速く実装するほど、信頼性、説明責任、検証・牽制が追いつかなくなります。企業としてAIを使う以上、誰が何を実行し、なぜその判断に至り、どの環境・構成で動き、誰が承認・検証したのかを、後から説明できなければなりません。
そこで上野氏が掲げたのが、信頼を後付けするのではなく内部に組み込むTrust-by-Designという考え方で、速度そのものではなく「信頼できる速さ」を新しい標準にすることです。
AIの出力をそのまま信頼せず、専門家がレビューし、証跡・統制・継続的な保証を開発から運用まで一貫して適用する重要性が語られました。

Dreamforceの注目点、AI投資のROI、人材とガバナンスが議論されました。
高梨氏が注目したのは、Salesforceが名称付きのエージェントを数多く示し、パッケージ化とクレジット利用の方向性を明確にした点です。今後、エージェントを活用していくにあたっては、標準のエージェントが自社業務にどこまで合うのか、どこから個別開発が必要なのかを見極めることが重要になるという見解を示しました。
福永氏は、Dreamforceでは「トラスト」と「ROI」が強調されていたと振り返りました。企業での利用が個人利用ほど進まないのは、アウトプットの信頼性をどう担保するかという課題があるからです。モデルの性能だけでなく、ハーネスを通じたガバナンスが重要だと指摘しました。

ROIについては、パネリストの意見が重なりました。
人材の育成について、経験の浅い人ほどAIの出力をそのまま使いがちですが、経験者のレビューを増やせば、今度は速度が落ちると上野氏が提起。
福永氏は、AIネイティブ世代が増える将来を見据え、仕組みだけでなく人の教育も今から考える必要があると述べました。
高梨氏は、コード生成のような技術的な処理をAIが担えるようになっても、ガバナンスとセキュリティは人が考えてAIに与えるべき領域だと指摘しました。自社においては、新人には、まず自分の頭で考えて経験とコンテキストを形成させ、そのうえでAIを議論の相手として使うというアプローチを採用しているという実例も示されました。
今回のセッションを通じて見えてきたのは、AIエージェントに任せる範囲を広げるほど、権限管理・承認・証跡・テスト・そして人の判断といった足元の仕組みが重要になるということです。
速さだけを追えば、信頼が追いつかなくなります。
一方で、統制を理由に挑戦を止めれば、変化の速い市場に取り残されます。人とAIエージェントを同じ基準で管理し、成果と品質を確認しながら少しずつ任せる範囲を広げていく。
その積み重ねが、「AIを成果に変える組織」をつくるのではないでしょうか。
Copadoは、人とAIエージェントが同じ品質基準・権限・承認プロセスのもとで稼働できるプラットフォームを通じて、企業の信頼とガバナンスを確保しながら、AI時代のSalesforce開発・運用を支援してまいります。
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